トリコモナスとは
肉眼では見えないほど小さな(0.1mmぐらい)トリコモナス原虫が性器内に入り込み炎症を引き起こす性病です。
主に性行為で感染しますが、下着、タオル、便器、浴槽などから感染する可能性もあり、実際、性交経験のない人や幼児でも感染します。
どんな症状が出るのか
男性の場合は主に尿道から膿が出る、軽い排尿痛があるなどで、悪化すると尿道炎の他、前立腺炎を発症します。
女性の場合は異臭の強い黄白色の泡沫状のおりものの増加、膣やその周辺のかゆみや痛みを感じるなどといった症状が出ます。
悪化すると炎症が卵管まで進み、不妊症や早産、流産をまねくこともあります。
感染ルートと潜伏期間
性行為による感染が主ですが、下着、タオル、便器、浴槽などでの感染の可能性もあります。
潜伏期間は10日ほどです。
どんな人が感染しやすい
性交渉による感染が主となっているため、不特定多数と性交渉をすることで感染の確率は格段にあがります。 もちろん、コンドームを付けないと感染する可能性が高まります。
確率としては高くありませんが、温泉施設など、公共の水場を利用する際にも感染の恐れがあります。
検査と治療について
いつから検査できる?
感染した可能性が考えられる行為をしてから24時間以上経っていれば、正確な検査結果が出ます。
受付
予約は不要ですので、直接クリニックへお越しください。
簡単な問診票の記入をお願いします。匿名での記入でOKです。
問診
基本的には問診のみでどの検査が必要かは判断できます。 患部を見せていただく必要はありません。
検査
トリコモナスの検査は尿検査で行います。
検査前の1時間はトイレに行かないでください。
検査結果
1週間前後で検査結果が出ます。再度ご来院いただくか、電話でも結果を確認していただけます。
検査結果が陽性だった場合は、内服薬の服用で治療します。
トリコモナスの治療中はアルコールの分解が阻害されるため、悪酔いやアルコール中毒症状を引き起こすことがありますので飲酒は避けましょう。
検査結果を待たずに薬をお渡しすることもできますので、時間がない方や症状が出ている方はお申しつけください。
トリコモナスの検査料金(自由診療)
- 診察費…0円
- 検査料金…8,000円(税別)
- 治療費…10,000円または15,000円(税別)
トリコモナスの予防方法
特定のパートナー以外とは性行為の際には、コンドームを使用してください。
また、温泉施設などを利用する際にも感染の恐れがあるため、椅子に座る際にはタオルを敷く、プールや温泉に入った後は体をしっかりと流すなど、トリコモナス原虫が肌に付着した状態にならないようにすることが重要です。
- この記事の監修者:野口 真康
たいようクリニック八重洲院院長
日本性感染症学会 会員