梅毒

梅毒の感染ルートと潜伏期間

梅毒とは、梅毒トレポネーマという細菌が、粘膜や微小な傷口から体内に入り込むことにより発生する性感染症です。
感染ルートは感染者との粘膜接触です。コンドームを使わないセックスはもちろん、フェラチオ、クンニ、素股、アナルセックスなど、あらゆる性的接触で感染します。
1回の性的接触で感染する確率は20~30%。さらにキス、箸やコップの使い回しでも感染するほど感染力が強いのも梅毒の怖いところです。

感染した後は、「3週間後」、「3ヵ月後」、「3年後」、「10年後」の4期に渡って、症状が出たり消えたりを繰り返しながら身体を蝕んでいきます。

第1期 感染後3週間:陰部や口の中にしこり、足の付け根のリンパ節が腫れる。痛みはなく自然に消える。
第2期 感染後3~数ヵ月:身体全体に赤い発疹(バラ疹)ができる。再発することもあるが自然に消える。
第3期 感染後数ヵ月~4年:症状が出ないまま潜伏期間が過ぎる
第4期 感染後4年以降:皮膚や筋肉に腫瘍、血管や神経、脳が侵されて運動機能や記憶力が低下。死に至ることも。

梅毒に感染してしこりや発疹が出ても自然と消えるので、感染していても気づいていない人が多いのも梅毒の特徴。
自分が感染しているとは全く思わないまま、性的接触した相手を感染させることもあるでしょう。

第4期まで気づかずに放置してしまうと、死に至ることがあり、治療ができても障害が残ってしまうこともあります。
また、梅毒は視神経も犯すので、視力が急速に悪くなる場合があります。このときも、梅毒への感染を疑ってみてください。

爆発的に増える患者数

梅毒に感染する患者数の増加が止まりません。
11月13日に国立感染症研究所が発表した今年の患者数は、同じく過去最多となった昨年の5,770人を超え、5,811人となりました。まだ11月の時点なので、6,000人を超えることは確実でしょう。この数字は、集計を始めたここ20年で最悪です。
実際、クリニックで検査を受ける患者様の中にも梅毒が陽性の方が増えました。

出典:政府広報オンラインより

出典:政府広報オンラインより

性別、年代別の傾向では、女性は20代の患者が多く、男性は20~40代を中心に、幅広い年代が感染しています。
この傾向から見ると、女性は風俗で働いている人、男性は風俗のお客さんというパターンが考えられます。

また、都道府県別では東京が25%を占めており、突出しています。
東京には日本の人口の11%が集まっていますが、感染者が25%というのは比率として多すぎです。
風俗の利用者や、出会い系などで不特定多数の女性と接触した方は、一度検査を受けておくと安心でしょう。

梅毒は、日本ではほぼ無くなった病気でしたが、2010年ごろから感染者が報告され出しました。
海外からの観光客が日本の風俗を利用するケースが増えているので、おそらくそこで持ち込まれたのだと思います。
HIVも同じですが、一度持ち込まれた性病は、あっという間に広がります。
実際に患者数は年々増えており、今後も増え続けるでしょう。

女性が感染すると死産や障害につながります

梅毒に感染したまま妊娠したり、妊婦が梅毒に感染すると、50%前後の赤ちゃんが死産、流産、出生してすぐに死亡します。
また、無事に出産できたとしても皮膚や骨、肺炎や肝炎、角膜炎や難聴などの障害を抱えることになります。
そんな悲劇を産まないためにも、パートナーが妊娠する可能性がある方は、必ず一度検査を受けてください。

どうすれば治る?

抗生剤を2~12週間飲めば基本的には治ります。放置している期間が長いと、投薬期間も長引く場合もあります。
梅毒の治療に使う抗生剤は3種類ほどあり、菌の減少が見られない場合は抗生剤を切り替えます。
昔と違って、梅毒は投薬で完治する病気ですのでご安心ください。

まずは検査から

受付

予約はいりませんので、直接クリニックへお越しください。
感染した可能性が考えられる行為をしてから2ヵ月以上経っていれば、正確な検査結果が出ます。
簡単な問診票を記入(匿名)いただいた後、受付の男性スタッフが検査の説明、ご案内をします。

問診

基本的には医師による問診のみでどの検査が必要かは判断できます。
患部を見せていただく必要はありません。

検査

梅毒の検査は血液検査です。
健康診断の採血と違い、採取する量は微小なので身体への負担もありません。

結果報告

梅毒の検査結果は15分後に出ます。陽性の場合は精密検査を受けていただき、感染が確認されたら抗生物質を処方します。
書面が必要な方は、検査結果の紙面をお渡しいたします。

検査と治療の料金

・梅毒の検査料金
8,000円(税別)

・梅毒のお薬代
10,000円(税別)

初診料、再診料はいただいておりません。患者様のご負担は、検査料金とお薬代のみです。
また、当クリニックは自由診療(保険適用外)なので、検査や治療の履歴は医療費の通知書に記録されません。そのため、会社や家族にバレる心配がありません。

梅毒の予防方法

まずは、自分が感染しているかどうか検査で確認しましょう。痛みは出ませんし、発疹が出ても自然に消えるので、すでに感染していても気づけません。
梅毒の予防方法は、セックスのときはもちろん、フェラチオや素股のときもコンドームを使うことです。
クンニやキスも避けましょう。

梅毒マメ知識

梅毒に感染した有名人

ペニシリンが開発される前の梅毒は、感染したら治らない、まさに「死病」でした。
また、感染しやすい、症状が出たり消えたりするという特徴から、感染が広まりやすく、歴史上の偉人や有名人も多数梅毒で命を落としてきました。

戦国武将に大流行!?

戦国時代は複数人と関係を持つことがステータスで、さらに男性同士が関係を持つことも普通に行われていました。もちろんコンドームもありません。

そんな時代に梅毒が流行するのは当然で、熊本城を作った加藤清正、軍師として名高い黒田官兵衛、徳川家康の子供である結城秀康などが梅毒で死んだといわれています。戦場で死ぬか、梅毒で死ぬか。そんな時代だったのかもしれません。

江戸時代は10人中7~8人が梅毒患者だった!?

『解体新書』の著者で、医者の杉田玄白によると「1,000人の患者のうち、700~800人は梅毒だった」という記述があるとか。

当時は吉原などの遊郭ができた時期とも重なっており、感染が爆発的に拡大したのでしょう。

海外の巨匠も梅毒から逃れられなかった

ドイツの哲学者ニューチェの晩年は、梅毒で脳を侵されて廃人同様になったと記録されており、女性関係が派手だったフランスの画家ポール・ゴーギャンも梅毒に苦しみながら死んでいます。ゴーギャンの友人だったゴッホが発狂したのも梅毒が原因だったというのが有力説。

アメリカのギャングであるアル・カポネは若い頃にかかった梅毒が悪化し、刑務所で痴呆状態になり他の囚人に脅されて毛布を被り泣いていたなどのエピソードも。そのごカポネは民間人で初めて治療のためにペニシリンを投与されますが、病気が進行しすぎていたために効果がありませんでした。