AV女優のHIV陽性騒動に思うこと

経歴

1983年 東北大学医学部医学科卒業

1989年 協栄生命保険株式会社 医員

2000年 明治生命保険相互会社 医長

2017年 たいようクリニック院長

東京駅、八重洲で性病専門の「たいようクリニック」で勤務している野口と申します。

11月に入って、AV女優さんがHIVに感染していたということで騒がれていますね。

HIV陽性が判明してからも撮影が続けられた

HIVの検査で陽性と判明したのが9月とのことですから、1ヵ月以上情報が伏せられていたことになります。
また、その間も撮影していたというのも驚きです。

古い話になりますが、2010年にアメリカのポルノ俳優がHIV検査で陽性なったときは、ポルノ業界全体で撮影が1ヵ月ほど休止になりました。
それに比べると危機管理はどうなのかな、と思います。

まあ、HIVに感染した女優さんと共演した男優さんは、みな検査で陰性だったということなので、1年後にはほとんどの人が忘れているようなできごとになるでしょう。

女優さんは風俗店で感染した可能性が高い

最近のAV業界では月に1度の性病検査を義務付けることが多くなっており、検査の結果表がないと撮影ができない現場が増えているようです。
HIVに感染した女優さんは、その性病検査でHIV陽性が判明しました。

女優さんは新人であり、AV女優でデビューする前は風俗店に勤務していたということなので、風俗店でお客さんから感染した可能性が高いでしょう。
もちろんプライベートで感染することもあるので、あくまでも可能性の話にはなります。

HIVに感染したまま風俗店で働いていた

風俗店で感染したにせよ、プライベートで感染したにせよ、HIVに感染したまま風俗店で働いていたことは確かです。ソープランドなのか、店舗型ヘルスなのか、デリバリーヘルスなのか、どこに勤務していたかの情報は発表されていません。

AV業界では共演した男優さんが特定できて、その男優さんはHIVの検査を受けたので蔓延は一旦阻止されたといえるでしょう。
しかし、風俗店で遊んだ人は、どこで出会っているかわかりません。また、女優さんに感染させたのがお客さんだとすれば、ほかの風俗嬢にもうつしている可能性が十分あります。今回の女優さんに直接当たる可能性は低いかもしれませんが、回り回ってHIV感染者と行為をした可能性はありえることです。

心配なら検査を

HIVは、以前と違って「必ず死ぬ病気」ではなくなりました。感染したまま放置して、エイズを発症してからでは治療が難しくなることもあるので、できるだけ早く検査を受けてください。

わたしの経験では、HIV検査を受けた人の約500人中1人が陽性です。もちろん土地柄もあるので、ほかのクリニックではこれよりも感染率が高いところもあるでしょうが、どちらにせよ感染率は低いので、さほど怖がる必要はありません。
なんとなく不安を抱えたまま生活するよりは、検査を受けてスッキリしたほうがいいと思いますよ。

検査の料金は、たいようクリニックでは15分で結果がわかる即日検査が8,000円です。ほかのクリニックもほぼ同じ値段なので、これが相場です。

HIVの検査は保険が効かないので、保険診療が中心の泌尿器科などでも値段はこんなところですね。
とはいえ、病院や診療所でHIV検査を受ける人はまれなので、変に目立ちたくない場合は、性病専門のクリニックで受けるのがいいでしょう。

また、HIVの検査は各自治体で無料で行っている場合があります。
月に一回、平日だけの受付であること、結果が出るまでに2週間前後かかり、また行かなければいけないなど、働いている人にはハードルが高いかもしれませんが、時間に余裕がある方はこちらでもいいでしょう。

とにかく、HIVは検査を受けることが大事です。